GTMのプレビューで発火確認する方法。クリックイベントが発火しない原因例も紹介

当記事では、GTMのプレビュー機能をつかってタグの発火を確認する方法について解説します。

発火するか確認しないままに間違ったタグを配信してしまった場合「あれ?全然イベントが起こらないな」と、無用な期間を過ごしてしまうことになります。

分析はスピード感も大切ですから、配信する前に発火確認する癖をつけておきましょう。

初心者にも分かりやすいように、画面の画像をふんだんに使いながら解説してゆきます。

目次

\ この記事を書いた人 /

たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

GTMのプレビューとは

GTMのプレビューは、設定したタグが正しく発火するか確認するための機能です。

GTM上のタグ発火状況に加え、連携しているGoogleアナリティクスに上がってくるイベントまでワンストップで確認できる、とても便利な仕組みになっています。

ごく簡単に使えますから、ぜひタグ公開前にプレビューで確認する癖をつけていってください。

GTMのプレビューで発火確認する方法

タグの設定をしたあと、実際に発火確認をする方法をお伝えしていきます。

今回は特定のAmazonリンクをクリックしたときに、「Amazon_書籍cv」という名称のGA4イベントが上がってくるタグを設定してみました。

設定は下記の通りです。

変数の設定

変数の設定

トリガーの設定

トリガーの設定

タグの設定

タグの設定

このタグが実際に発火するか確認してゆきます。

1. プレビューを押してタグ配信するURLを入力する

まずは公開ボタンの横にある「プレビュー」を押しましょう。するとタグを発火させるWebサイトのURLを入力する画面が出ます。

入力してConnectを押すと、プレビュー用のウインドウが立ち上がります。下記のように、右下に「Tag Assistant」が表示されているウインドウになっていれば成功です。

2. プレビューウインドウ上でタグを発火させる操作をおこなう

プレビューウインドウからタグマネージャーの画面に戻ると、下記のような画面が表示されています。

「Tags Fired」と「Tags Not Fired」の項目が表示されています。現在は「GA4設定」という、全ページをGA4で計測するタグだけがすでに発火している状態。

今回は「Tags Not Fired」にある「ASP_Amazon_リンククリック」というタグが発火するかテストしていきます。

下記画像にある、条件にあったテキストリンクをクリックしてみます。

4. 「Tags Fired」に表示されれば完了

クリックしてAmazonのページが開いたあとにGTMの画面に戻ると「ASP_Amazon_リンククリック」が「Tags Fired」に移動していました。

次に、GA4のイベントにも上がっているか確認します。同じプレビュー画面上に表示されているGA4のIDを押すと、GA4側のイベントを確認できる画面に切り替わります。

無事にイベントとして上がっているのが確認できたので、プレビュー完了です。

クリックイベントが発火しない原因例と対策

今回は上手く発火しましたが、やはり設定をミスしていてタグが発火しないこともあります。

クリックイベントが発火しないときの原因例についてもご紹介しておきます。

正規表現の記述を間違えている

クリックイベントが発火しない原因でもっともありがちなのが、正規表現の間違いです。

ユーザー定義変数を「正規表現の表」で作成しているなら、パターンを見直してみてください。

URLに使われる記号の中では「.(ドット)」「/(スラッシュ)」「?(クエスチョン)」を「\(バックスラッシュ)」でスキップする必要があるのですが、ここの記述を間違えることがありがちです。

まずは先入観を捨てて、フラットな気持ちで正規表現を見直してみてください。

トリガーの組み込み変数設定を間違えている

次にありがちなのが、トリガーに設定する組み込み変数の間違いです。

例えば「Click URL」を指定すべきところを「Page URL」にしていたりするのは、本当によくある間違いです。

あるいは「正規表現に一致」にしようとしていたところ「等しい」になってしまっていたりすると、それだけで計測できなくなります。

ここも慎重に見直してみてください。

「リンクのみ」では計測できない要素である

URLをクリックするイベント計測では「クリック – リンクのみ」のイベントタイプを使うことが多いのですが、例えばWordPressの「ブログカード」などのブロックからのリンクは計測できないことがあります。

どうしても発火しない場合、トリガーのイベントタイプを「クリック -すべての要素」に変更して確認してみてください。

通常のトリガータイプでは対応できないデータである

普通のWebサイトならあまり起こり得ないことですが、Javascriptなどで挙動を制御しているWebアプリなどでは、通常のクリックトリガーやページビュートリガーではイベントを計測できないことがあります。

例えばリンククリックのデータレイヤーの値は、通常のWebサイトなら「gtm.linkClick」です。しかしアプリ側の実装内容によって、例えば「click」というデータレイヤーの値で計測されることがあります。

この場合「トリガーは動作しているけれどeventがうまく計測できていない」というエラーになります。トリガータイプにカスタムイベントを選択して「click」を指定してあげなければ計測できません。

プレビュー画面で「dataLayer.push」の値をよくよく確認してみてください。

GAでIP除外している・除外アドオンをONにしている

GTM側は発火しているのに、GA側のイベント名として上がってこないケースもあります。

その場合は、だいたいはGAのIP除外制限を解除していなかったり、「Google Analytics オプトアウト アドオン」などの拡張機能をオンにしたままにしていたりするのが原因です。

どれだけ見直してもイベントが上がってこない……というときは、アドオンや除外設定を見直してみてください。個人的に、もっともよくやってしまうミスです。

GTMはタグ公開前に発火確認しよう

GTMのプレビュー機能はとても優秀です。タグを公開する前に、発火確認する癖をつけておきましょう。

例えばアフィリエイトリンクを計測するときなど、大量のユーザー定義変数を設定するときも、まずは一件設定して発火確認をしてから以降のURLを追加していく……といった手順を踏むと、つまずきポイントが分かりやすくなります。

作業を細かくプレビューしていくことで、結果的に作業効率が良くなりますから、ぜひ活用していってください。

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この記事を書いた人

ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

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