この記事では「必死」と「必至」の違いについて解説します。
簡単にまとめると、全力を尽くすときには「必死」を。どうしても避けては通れない事態には「必至」を使うと良いでしょう。
なお、こういった言葉を「同音異義語」と言います。間違いやすい同音異義語は下記の記事にまとめてありますから、併せて参考にしてみて下さい。
同音異義語一覧。間違いやすい言葉の違いと見分け方、例文を紹介
今回は、大人でも意味を間違いやすい同音異義語をまとめました。 例えば「清算と精算」「配付と配布」それぞれ同じ読みの言葉ですが、どう使い分ければ良いかご存じです…
時間割
「必死」と「必至」の違いと使い分け方
「必死」と「必至」には、下記の違いがあります。
- 必死:覚悟を持って全力を尽くすこと
- 必至:必ずそうなること
「必至」は日常会話であまり使う機会がありませんが、どうしても避けては通れない、免れない時に使う言葉です。
例えば、寝坊して仕事に遅刻した場合、上司に怒られるのが「ひっし」のときは「必至」を。少しでも早く到着しようと「ひっし」で駅まで走るときには「必死」を使います。
「必死」の意味と用法
「必死」の意味は、下記の通りです。
- 死ぬ覚悟で全力を尽くすこと。また、そのさま。
- 死にものぐるい
(出典・参考:デジタル大辞泉)
具体的な用法は下記の通り。
用例
- テスト前日、少しでも点数を上げようと必死に勉強する
- 遅刻しそうになり、必死の形相で走っている
- トレーニングを必死に頑張った甲斐があり、大会で好成績を収める事ができた
「全力」「死にものぐるいで」などと似たようなニュアンスの言葉です。
「必至」の意味と用法
「必至」の意味は、下記の通りです。
- 必ずその事がやってくること
- そうなるのは避けられないこと。また、そのさま。
(出典・参考:デジタル大辞泉)
具体的な用法は下記の通り。
用例
- 決勝戦は接戦になること必至だ
- 地球温暖化により、農作物に影響が出ることは必至だ
- 年末年始は美味しいものを食べる機会が増え、体重増加は必至だ
どうしても避けては通れない、という意味合いで使います。
まとめ
「必死」と「必至」は一見似ているように見えますが、使うシーンが異なります。
全力を尽くす時には「必死」を、どうしても避けては通れない事態には「必至」を使うと良いでしょう。
シーンごとに、より適した表現を使っていって下さい。