当記事では日本語文法における「文節」について解説します。
文節の意味や見分け方、種類などを解説していきますので、ぜひおさらいしていって下さい。
また日本語文法の全体像は下記の記事で解説していますから、文節についてだけでなく全体的におさらいしたい方は、併せて参考にしてください。
文節とは
文節とは、意味が通じる最小単位の言葉のこと。文法的に言えば、「自立語」あるいは「自立語+付属語」で構成された言葉です。
さっそく例を用意しました。下記文にて「|」で区切ってある箇所が文節の境目です。
たまに「係り受け関係になっている言葉は文節としてまとめる」と勘違いしている方がいますが、それは誤りです。(上記例文で言えば「文章の勉強を」を文節としてまとめるのは誤り)
あくまで意味が通じる最小単位の言葉が「文節」だと覚えておきましょう。
- 自立語=名詞・動詞・形容詞など、それだけで成り立つ単語のこと
- 付属語=助詞と助動詞のこと。「〜が」「〜は」など。
文節を構成する6つの言葉
文節は、大きく6つの言葉で構成されます。多くの場合自然に使えていると思いますが、一応知識として知っておいて下さい。
- 主語
- 述語
- 修飾語
- 接続語
- 独立語
- 主題
主語
主語とは、その文章の主役になる言葉のこと。文法的には「体言」が用いられる要素です。
「誰が」それを行うのか。「何が」どうなるのか。
といった情報を示す言葉です。
述語
述語とは、主語の状態や性質、行動内容をあらわす言葉のこと。
その文の主役が「何だ」「どんなだ」「どうする」という、文章の主旨を説明する言葉になります。
文章といえば「主語」が目立ちがちですが、実は「述語」がもっとも大切な要素と言っても過言ではありません。
修飾語
修飾語とは、他の言葉の「状態」や「状況」を詳しく説明するために添える言葉のこと。
文章で伝えたいことを、よりわかりやすくするために用いられます。
文があまり複雑になりすぎないよう、良い塩梅で使うのがポイントですね。
接続語
接続語とは、文節と文節をつなげる役割を持つ言葉のこと。
「〜だが、」「そして、」「しかし、」など、物事を並べて説明したり、逆のことを説明したりするときに用いられます。
修飾語と同様に、使いすぎると複雑な文になりますので「一文につき接続語はひとつまで」がセオリーです。
独立語
独立語とは、ほかの文節と組み合わずとも単体で成り立つ言葉のこと。
「こんにちは」「もしもし」「やれやれ」など、感動や呼びかけ、あいさつなどを表す言葉です。
主題
主題とは、その文における「テーマ」を表す言葉や事柄のこと。
主役を指す「主語」とは違い、その文全体がなんのことについて話しているのか取り決めている題目を指します。
学校教育では習っていない方が多い要素ですが、実際に文章を書くうえでとても大切な成分だと言えるでしょう。
文節以外の言葉の単位
次にもう少し大枠で見て「文章」を構成する「言葉の単位」について解説しておきます。
「文節」はあくまで言葉の単位のうちの一つですので、他の単位も併せて知っておいて下さい。
単語
単語とは、文章を構成するなかで最小単位の言葉のこと。文法的にいえば「自立語」あるいは「付属語」単体を指します。
例えば「今日は月が綺麗」という文の中では「今日」「は」「月」「が」「綺麗」という言葉を、それぞれ単語として扱います。
文
「文」とは、句点(。)から句点までで構成される言葉の集まりのこと。最低限「独立語」だけ、あるいは「(主語+)述語」があれば成り立ちます。
例えば「明日は晴れると良いな」というような、メッセージを持つ言葉の集まりが「文」として扱われます。
段落
段落とは、一つ、あるいは複数の文が集まって構成されているブロックのこと。基本的には、話題が続いているひと続きの文をまとめて「段落」として構成します。
基本的には「読み手が読みやすいように」という視点で、段落分けを考えていくと良いでしょう。
文章
文章とは、いくつかの段落が集まって構成されている、一つのコンテンツとして成り立っているもの。
当サイトでは「文章は、読み手を動かすために書くものである」と定義づけて解説しています。
まとめ
文節とは、意味が通じる最小単位の言葉のことです。
書くときに毎回意識するというよりも、人に説明するときに正しい意味で使えると良いですね。
文章に関する基礎知識としては「文の成分」に関しても知っておいて損はありませんので、よろしければ併せておさらいしておいて下さい。