この記事では、SWELLの初期設定やインストール方法について解説していきます。
筆者はこれまでにSWELLを使い、少なく見積もっても50以上の企業サイト・個人サイトを制作してきました。そんな中、SWELLをインストールしたあとの行動はほぼルーティン化しています。
認証をおこない、プラグインを入れて、設定をして、必須ページを制作して、デザインを整えて、解析ツールを入れる。
ほぼかならずこの順番でおこない、30分もあれば記事を投稿していけるところまで整っています。(デザインにこだわり始めたら無限の時間がかかりますが)
今回は自分がいつもやっている「もっとも効率が良いと考えるSWELLの初期設定手順」をご紹介します。
- 「そもそもSWELLとは」については、下記の記事をご参考ください。
SWELLの初期設定6ステップ
SWELLを導入するときは、初期設定として下記の項目を順番に見ていきましょう。
1.
インストール
まずはSWELLをインストールします。子テーマの導入、ユーザー認証、最新Verへの更新まで済ませます。
2.
プラグイン導入
次に必要なプラグインを導入します。あまり入れると重くなりますので、最低限入れておきたいものをご紹介します。
3.
運用上の設定
次にユーザープロフィールやパーマリンクなど、WordPressの運用にかかわる設定を済ませておきましょう。
4.
必須ページ作成
最低限必要なページも作成・設定しましょう。利用規約ページやお問い合わせページなど。
5.
テーマ設定
次にSWELLのテーマ外観の設定をしましょう。メインビジュアルやカラーの設定と、各ページに表示する項目をカスタマイズします。
6.
アクセス解析設定
アクセス解析用の無料ツール導入設定も済ませておきましょう。ある程度運用してからでもOK。
初期設定1. SWELLのインストール
まずはSWELLのインストール方法について触れておきます。
SWELLのようなWordPressテーマは、将来的にカスタマイズすることも視野に入れて、本体テーマとは別に「子テーマ」を導入しておくと便利です。
テーマファイル本体に独自のカスタマイズを記述すると、テーマがアップデートされたときに独自に書いたコードがリセットされます。しかし子テーマにカスタマイズのコードを書いておけば、その心配がありません。
手順は下記のとおりです。
テーマ本体をインストール
まずはSWELLのテーマ本体をインストールします。
購入後にSWELL公式サイトマイページに行き、最新バージョンをダウンロードしましょう。
その後SWELLをインストールしたいWordPressのダッシュボードから「外観→テーマ→新規追加→テーマのアップロード」と進み、ダウンロードしたSWELL本体を選択してインストールします。
子テーマをインストール
SWELL公式サイトにある「子テーマ」のファイルをダウンロードして、本体テーマと同じ手順でインストールしましょう。
すると「外観→テーマ」の画面に「SWELL」と「SWELL CHILD」の二つがあらわれていますので「SWELL CHILD」を有効化します。
※もし子テーマを導入しない場合は、この手順は飛ばして「SWELL」を有効化すれば問題ありません。
SWELLのユーザー認証
テーマを有効化すると、ユーザー認証を求められます。
SWELL購入時に登録したメールアドレスを入力して、メール認証を受けましょう。
「届いたメールのURLを踏む→SWELL公式のマイページにログインする→認証完了ボタンを押す」といった手順で、ユーザー認証は完了です。
最新バージョンへ更新
ここは最新バージョンをダウンロードしていれば不要な手順です。
しかしテーマファイルをダウンロードして少し日が経ってからインストールするような場合だと、すでにSWELLのアップデートが来ている場合があります。
そういった場合は「外観→テーマ」と進んだ先の「SWELL」の項目に「新しいバージョンが利用できます。」というアナウンスが出ていると思いますので「今すぐ更新」を押してアップデートします。
ただWordPressの最新バージョンにあわせた更新の場合などは、互換性の問題が生じる可能性がゼロではありません。心配な場合はバックアップを取ってから更新するなどしてください。
インストールまわりの設定は以上で、慣れれば3分くらいで終わります。
初期サンプル記事を削除
SWELLとは直接関係なく、WordPress自体のインストール方法によるものですが、投稿記事や固定ページにサンプル記事が公開されていることがあります。
これは不要ですので、個人的にはすぐ削除しています。消しておきましょう。投稿一覧と固定ページ一覧を確認してみてください。
初期設定2. プラグインの導入
ここでは、個人的にSWELLでサイトを制作する際にいつも入れているプラグインをご紹介します。
最低限これらのプラグインがあれば、個人的には運用上困ることはありません。その後は必要性を感じたときに、自分にとって必要なプラグインだけをいれていってください。
今回ご紹介するプラグインはすべて無料です。ダッシュボードから「プラグイン→新規追加」と進み、プラグイン名を検索すれば出てきますので、インストールして有効化すれば使えるようになります。(あるいは各プラグインのページからダウンロードしたものをインストールしても使えます。)
SEO SIMPLE PACK
SEO SIMPLE PACKは、SWELLの製作者である了さんが開発したSEO設定プラグインです。SWELLと相性が良いため、SEO設定は基本的にこのプラグインひとつで十分です。
XML Sitemaps
XML Sitemapsは、サイトマップの自動生成・送信プラグインです。
ただこれは2022年に開発者が交代してすこし賛否があるのと、そもそもWordPress本体にサイトマップ生成機能がついたことなどから、かならず必要なものでもありません。
サイトマップ生成が必要だと感じる場合のみ入れておいてください。個人的には使っています。
WP Revisions Control
WP Revisions Controlは、自動生成されるリビジョンの上限を設定できるプラグインです。
記事を編集していると、その記事のリビジョン(編集履歴)が100や500、1000と際限なくたまっていきます。WordPressが重くなる原因になりますので、WP Revisions Controlで調整しましょう。
個人的にはリビジョンをほぼ使わない運用をしているため、5回くらいの上限に設定しています。
初期設定3. 運用上の設定
次に、各種運用において必要な設定を済ませます。
ユーザー設定
設定をする際、個人的に最初に着手するのが「ユーザー」です。
ユーザーの表示名を変えておかなければ、ログインIDがユーザー名として表示されたままになりますから、あまりセキュリティ的によくありません。
またユーザー設定に登録した写真やプロフィール情報が、SWELL記事下エリア「この記事を書いた人」部分に表示されますから、表示させる場合はきちんと書いておきましょう。
ダッシュボードの「ユーザー」へ進み、自分のユーザー名をクリック。下記の項目を入力・設定します。
- ニックネーム:ユーザー名として表示させたい名前を入力
- ブログ上の表示名:入力したニックネームを選択
- プロフィール情報:記事下「この記事を書いた人」に表示されるプロフィール
- SWELL追加データ「カスタムアバター」:正方形のプロフィール写真を登録(512px四方推奨)
- author構造化データ:nameにニックネーム、urlにサイトのURL、JobTitleに肩書きを入れます(必須ではありません)
そのほかは、必要になったときに追記・編集していってください。
投稿設定
次に投稿設定で、導入したプラグイン「WP Revisions Control」の設定をします。プラグインを導入していなければ、この項目は一旦不要です。
「設定→投稿設定」と進むと、下部にWP Revisions Controlの項目ができています。残すリビジョン数を設定しておいてください。個人的にはすべて「5」にしていますが、10でも20でもなんでも結構です。
ディスカッション設定
ディスカッション設定項目では、リンクを貼ったときに相手に通知する設定や、リンクを貼られたときの通知設定、コメント欄の承認設定を調整できます。
個人的にリンクの通知はわずらわしいと感じるのと、記事下のコメント欄は基本的に閉じているため、すべてオフにしています。
「設定→ディスカッション」と進んだ項目の設定の一例が下記のとおりです。
あくまで一例ですが、参考にしてください。個人的にサイトを運営するときは、ほぼすべて上記の設定にしています。
パーマリンク設定
パーマリンク設定もかならずおこなっておきましょう。
パーマリンクとは、投稿記事につけるURLです。例えば当サイトの記事は「https://www.fumitei.jp/◯◯◯」といったURL形式になっていますが、この「◯◯◯」の部分がパーマリンクです。
パーマリンクは、とくにこだわりがなければ「投稿名」を選んでおくことをおすすめします。投稿名にすると記事ごとにパーマリンクを設定できるようになります。記事ごとに、その記事のテーマを示す固有の英数字でパーマリンクを設定していくと良いでしょう。
パーマリンクを後から設定すると、全記事のURLが変わってさまざまな弊害が出てしまいます。リダイレクト処理などの専門的なものが必要になりますので、はじめから設定しておくことをおすすめします。
SWELL設定
個人的には「SWELL設定」の項目も、インストールして真っ先に調整します。
SWELLのデフォルト設定では、記事中に使用している画像をタップすると拡大表示される設定になっています。個人的にこれがあまり好きではないため、停止します。(多くのサイトが「停止」にしているかと思います)
またページ表示時にフワッと表示されるアニメーションも好きなのですが、デフォルトではオフになっているため、オンにしています。
踏まえて、いつも下記2点だけ調整しています。
- 「SWELL設定→機能停止」と進む
- 「ページ表示時のアニメーションを停止する」のチェックを外す
- 「投稿画像をクリックで拡大表示する機能を停止する」にチェックを入れる
まったく必須ではなく好みですが、参考にしてください。
初期設定4. 必須ページ作成
Webサイトとしてかならず必要なページだけは、いつも初期設定段階で作成しています。
ほぼコピペで作れるページですから、作成しておきましょう。
利用規約(or 免責事項)ページ
利用規約または免責事項を示しておくことは、Webサイトを運営するうえで大切なことです。
たとえば「Webサイトに書いている情報を見て行動した結果の保証はしませんよ」とか、そういった免責事項を書いておくことで、無用なトラブルを避けられることがあります。
ほぼテンプレートで問題ないのですが、書いておくことで責任の所在をはっきりさせる効果があります。
当サイトでは「Webサイトの利用規約」さんの『汎用的な利用規約の雛形』を、ほぼ原文そのまま使わせてもらっています。
当サイトの利用規約ページは下記です。
プライバシーポリシーページ
プライバシーポリシーページは、アクセス解析をする場合や、Googleアドセンスやアフィリエイト広告を掲載する場合に必須のページです。
Cookieなど読者のアクセス情報をこんなふうに利用しますよ、と定める内容で、こちらもテンプレートでほぼ問題ない内容です。
利用規約と同様に、「Webサイトの利用規約」さんの『プライバシーポリシーの雛形』を、ほぼそのまま使わせてもらっています。
当サイトのプライバシーポリシーページは下記です。
お問い合わせページ
Webサイトを運営する以上は、かならず読者からの問い合わせを受け付けられるページを用意しておきましょう。
フォームを設置するのが一般的ですが、メールアドレスなどの連絡先を記載している方もいます。
個人的にはGoogleフォームがとても便利でつかっていますので、なにか使いやすいもので問い合わせページを用意しておいてください。
初期設定5. SWELLのテーマ外観設定
次に、最低限のデザインに関する設定も済ませておきましょう。
細かいデザインについては、運営していきながら少しずつ調整していくのがおすすめです。
「外観→カスタマイズ」と進んだ先の項目で、最低限設定しておきたいところを解説します。
サイト全体設定
「外観→カスタマイズ→サイト全体設定」では、いつも最初に下記の項目を調整しています。
基本カラー
基本カラーの項目では「メインカラー、テキストカラー、リンクカラー、背景色」が調整できます。
メインカラー以外はデフォルト値で問題ないと思いますが、メインカラーは見出し色などの様々なデザインで使われますので、好きなカラーに設定しておきましょう。
基本デザイン
「基本デザイン」部分では、全体的な雰囲気やフォント、コンテンツ幅の設定ができます。
あくまで一例ですが、個人的に気に入っている設定は下記のとおりです。
とくに字間(letter-spacing)は、すこし広げるとやわらかい印象になっておすすめです。
あくまで一例ですので、一つの参考にしてください。
ヘッダー設定
ヘッダー部分は、サイトの印象を左右する重要な項目です。
必要な箇所は設定しておきましょう。
ヘッダーロゴ
ヘッダーロゴを用意できている場合は、ここで設定しておきましょう。
まだ用意できていない場合は、飛ばして問題ありません。
ヘッダーバー設定
ヘッダーバーが不要な場合は「コンテンツがからでもボーダーとして表示する」からチェックを外します。
キャッチフレーズ
サイトのサブタイトルの表示位置です。好みの問題ですが、当サイト文亭は「ヘッダーログ近くに表示」にしています。
サイドバー設定
サイドバー項目は、サイト全体のデザインに関わる重要な部分です。
1カラムデザインにしたい場合はすべてチェックを外しましょう。2カラムデザインにする場合、必要なサイドバーにだけチェックを入れます。
トップページ設定
トップページ設定も、デザインや機能に関わる部分です。必要な箇所を設定しておきましょう。
メインビジュアル
メインビジュアルは、初期設定では「画像」にチェックが入っています。
フリー素材サイト「https://picsum.photos/」から取得された画像がランダムに表示され、「さぁ、はじめよう」というテキストが入力されています。
不要ならば一旦「表示しない」に設定するか、画像やテキストを好きなものに設定しましょう。なおメインビジュアルに使う画像サイズについては下記の記事で解説しています。
記事スライダー
記事スライダーは、メインビジュアル下に表示されるスライダー機能のオンオフができる項目です。
デフォルトでは「設置する」になっているのですが、記事数が少ないうちは不要だと思いますので、個人的にはいつも「設置しない」に変えています。
必要になったときに設置すると良いでしょう。
投稿・固定ページ
投稿・固定ページの設定では、記事のデザインに関するさまざまな調整項目が用意されています。
ここも最低限チェックしておきたい部分だけお伝えします。
タイトル
タイトル項目は不要であれば触る必要はありませんが、とくに違いのでる部分は「タイトル横に日付を表示する」の項目です。
好みの問題ですが、個人的にはオフにすることがほとんどです。
コンテンツのデザイン
コンテンツのデザイン項目では、おもに見出しデザインの調整と、テキストリンクへアンダーラインを付ける設定をおこないます。
まず見出しはデザインは、好きなものに設定してください。CSSで調整する場合は装飾なしにして、別途CSSを書いてカスタマイズします。
最下部の「テキストリンクにアンダーラインを付ける」は、こだわりがなければオンにしておくことをおすすめします。
Webでは基本的に「青くて線が引いてあったらリンクである」という共通認識がありますので、わかりやすい方が良いと考えています。
目次
目次項目では、表示の有無とデザインを調整できます。
少し変えておくだけでも、デフォルト設定と大きく見た目の印象が変わりますので、好きなデザインに設定しておきましょう。
とくに「目次のデザイン」「目次のリストタグ」を調整してみてください。
記事下エリア
記事下エリアでは、おもにコメント欄の制御と、著者情報エリアの設定をおこないます。
まずコメントが不要でしたら、設定最下部にある「コメントエリアを表示」のチェックを外しましょう。個人的にはいつも外しています。
また記事下の「この記事を書いた人」の表示が不要であれば、「著者情報を表示」も外します。
しかし昨今のSEOでは著者情報が重視されますし、わざわざサイトのプロフィールページまで見にきてくれる読者は稀ですので、こだわりがなければすべての記事にプロフィール表示しておくのがおすすめです。
初期設定6. アクセス解析設定
これは必須ではありませんが、サイトを運営していくうえで、どこかのタイミングでアクセス解析ツールは設定しておきましょう。
無料で使えるツールとして、GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクス、またGoogleアナリティクスを設定するのに便利なGoogleタグマネージャーを導入しておきましょう。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、Google検索エンジンへの表示回数や特定キーワードでの掲載順位、検索結果からのアクセス回数などを解析できる無料ツールです。
下記の記事に導入方法をまとめていますので、参考にしてください。
Googleタグマネージャー
Googleタグマネージャーは、Webサイトに貼るタグを一括管理できるツールです。Googleアナリティクス(GA4)と連携させると、今後さまざまなアクセス解析に活用できますので、導入しておきましょう。
(難しければGA4だけでもかまいません)
Googleアナリティクス4プロパティ(GA4)
Googleアナリティクス4プロパティ(GA4)は、サイト内のユーザー行動やアクセス数などを解析できるツールです。
どのページが何回見られたか、どんな地域からアクセスしている人が多いのか、どんなデバイスで閲覧する人が多いのか、といった詳細なデータを解析できますので、導入しておきましょう。
Googleタグマネージャーをつかって設定する場合は下記の記事を。
GA4単体で設置する場合は下記の記事を参考にしてください。
さぁ、はじめよう
初期設定ができたら、さっそく記事を書いていきましょう。あるいはモチベーションを上げるために、もっと好きなデザインにカスタマイズするのもおすすめです。
記事を書き、気づいたときにデザインを調整しながら、素敵なサイトをつくっていってください。