Webライターがブログを書く6つのメリット

駆け出しのWebライターにとって、実績がないことが一番の問題になります。

案件を受注して実績を作りたいのに、実績がなければなかなか応募しても通らない。そんなジレンマを抱える人は、まずブログを運営してみてはいかがでしょうか。

筆者は仕事柄、Webライターの皆さんが書いた提案文を確認することが多いのですが、応募者のだいたい3割くらいがブログを持っているイメージです。(提案文にブログURLが書かれていたら、ほぼかならず見にいってチェックさせてもらいます)

ブログはライター営業の強い味方になりますから、ぜひ始めてみてください。

今回はWebライターがブログを書くメリットをお伝えします。

時間割

\ この記事を書いた人 /

たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

Webライターがブログを書く6つのメリット

1. リアルな文章力をアピールできる

ブログは編集が入っておらず、0からライター自身が書いているものですから、文章レベルを確認してもらう最高の手段になります。

Webライターの実績としては、様々なメディアから受注して執筆した原稿やURLを掲載するのが一般的です。それはWebライターとして仕事をしているアピールになりますし、もちろん大切な検討材料になります。

しかしそこで計れるのは、あくまで「ライター歴」です。ライターを募集しているディレクター側は、メディアに掲載されている記事に編集者の構成や校閲、修正が入っていることを知っています。

よって寄稿記事だけを掲載しても、文章力に関する判断材料として一歩足りない場合があります。

ブログはライターのリアルな文章力を示せる、とても良いポートフォリオになります。

2. SEO対策の知識レベルをアピールできる

文章力と同様に、SEO対策に関するレベル感をアピールするのにもブログが役立ちます。

メディアに寄稿した記事は、あくまでメディア側のSEO担当がキーワードを選定し、構成をチェックし、最終的に納品された文章を編集してメンテナンスを繰り返していることがほとんどです。

ライターが「執筆したこの記事がSEO1位を取りました」と実績に記載しても、それを鵜呑みにするのはSEO対策の知識に乏しいメディアだけ。

ご自身で運営するブログで、それなりに検索トラフィックを獲得できていることを示せれば、大きなアピールに繋がります。

3. 得意分野を知ってもらえる

ご自身の専門分野や好きなものをブログに書いていると、そこから思わぬ案件が舞い込んでくることがあります。

例えば普段は恋愛ライターとして活動していたとしても、ブログに趣味のランニングのことを書いていれば「実はあらたにスポーツメディアを立ち上げることになったので執筆してくれないか」と、既存のメディアから追加の依頼がかかる可能性があります。

人となりにも触れてもらえますから、ブログでご自身の得意分野について語るのは、案件受注にもつながる可能性があります。

4. ライティング技術の向上に繋がる

ブログを運営することは、それ自体がWebライターとしてのスキルアップに繋がります。

運営の仕方にもよりますが、具体的には以下のようなスキルを磨けるでしょう。

  • 日本語文法
  • 文章力(アウトプット力)
  • Webライティング
  • SEO対策
  • 画像編集

なお、ブログ執筆とWebライティング業務の本質は同じです。

もちろん執筆メディアの視点に立って文章を書く必要があったり、指定された対策キーワードや構成に即した内容を執筆したりする必要はありますが、根本的な書き方は変わりません。

ぜひ自身でブログを運営して、価値あるWebライターになれるようスキルアップしていきましょう。

5. 広告収入の獲得も目指せる

またWordPressブログを運営していくと、半年〜1年後あたりを目安に広告収入も見込めるようになります。

初心者の方からすると「広告を貼ると胡散臭くなって嫌だ」「アフィリエイトサイトじゃないと稼げないのでは」と思われがちですが、そんなことはありません。

例えば下記のような記事にアフィリエイト広告を掲載することは、読者にとっても便利なことです。

  • 購入した物の詳細レビュー
  • 転職の体験談
  • サービスの比較レビュー

あなたがこれまで使って良かったサービスを紹介するような記事は、検討している読者にとって有益なものになります。

ちなみに駆け出しブロガーに人気のGoogleアドセンスは「月間PVの3分の1(円)」くらいが収入目安になり、大規模サイトでなければまともな収益になりにくいため、基本的にはアフィリエイト広告を掲載してくのがセオリーですね。

もちろんWebライターとしてアフィリエイト記事の執筆を依頼されることもありますので、ぜひ色々な記事にチャレンジして経験を積みながら、広告収入も狙っていきましょう。

6. ブログからも案件の獲得を見込める

ライターを探すときに、ブロガーから当たりをつけることがあります。

例えば地域に関係するテーマの記事などは、その地域で活動しているブロガーに声がかかることがあります。またニッチで専門的な分野であれば、クラウドソーシングで募集してもなかなかライターが見つからず、検索に出てきたブログの執筆者へとオファーすることがあります。

自分の専門分野や強みを活かしたブログを運営しておき、きちんとライター活動をしている旨を記載しておけば、ブログから案件獲得も十分に見込めるのです。

Webライターにおすすめのブログテーマ

Webライターが営業活動の一環としてブログを運営するときは、テーマ選びが大切です。

例えば社会に対して文句ばかり言っているブログや、ネット上の情報を寄せ集めたようなブログを運営していても、あまり評価に繋がりません。

ご自身の得意分野や文章力をアピールできるブログを運営しましょう。

本業で培ったノウハウ発信

Webライターの運営するブログとしてもっともおすすめなのが、本業で培った経験をアウトプットするブログです。

例えばアパレル販売職であれば、ファッションブログという選択肢があります。あるいは喫茶店で勤めているならコーヒーの淹れ方や軽食レシピの専門ブログ、事務をしているならエクセルスキルや仕事術のノウハウをまとめたブログ。

そういったものを発信していくことで、本業のスキルを棚卸しすることにも繋がりますし、自身の経験をもとにしたクオリティの高い記事を執筆できます。

またWebライターとして大切な「専門性」を作っていくこと(ブランディング)にも繋がりますので、第一候補として「本業ノウハウのアウトプット」をブログテーマにすることを検討してみて下さい。

続けている趣味のノウハウ発信

本業のノウハウ発信が難しいという方は、趣味に関するアウトプットもおすすめです。

例えば家電やガジェットが好きなら、ガジェットレビュー専門ブログが良いかもしれません。あるいはよく本を読むなら書評ブログ、ゲームが好きなら何かのタイトルに特化したゲームブログ、旅行が好きなら旅ブログなど、選択肢は無数にあります。

しかし基本的には、自分が他の人よりも詳しく語れるジャンルで書きましょう。

読者は「悩みを解決したい人」ですので、これまでに自分が解決した問題体験しなければわからないことについて、詳しく情報をまとめてあげるイメージです。

もちろん自分の専門性を確立していくことにも繋がりますし、売り物も多くあるので広告収益にも期待できるでしょう。

日常生活のレビュー発信

なかなかテーマを思いつかないという方は、自分が日頃暮らしている中で買ったもの、感じたこと、効率化したことなどを雑記にまとめていくようなブログでも良いでしょう。

例えば「無印良品の天竺Tシャツのレビュー」「最近買ったダイソン掃除機のレビュー」「旦那と喧嘩をしない方法」「掃除の時短テク」など、なんでもOKです。

悩んでいる人や困った人に向けて、その体験の良し悪しを整理して伝えるような内容が書ければ、読者はきっとついてくるはず。

なお筆者が運営している個人ブログの「北海道ログ」も、大枠で言えば雑記ブログになりますが、ブログ経由でWebライティング講師の依頼をいただいたりと自身のポートフォリオになっています。

途中から方向性を特化していくという運営方法もありますので、何もテーマが思いつかない方は、まずは日常生活のレビューから始めてみて下さい。

Webライター向けのブログサービス

次に、Webライターがブログを運営する際におすすめのブログサービスをご紹介します。

世の中にはたくさんのブログサービスがありますが、営業活動に使いやすいものは3択です。

あくまでWebライターとして、文章力やSEO対策に関する知識などを知ってもらえるように運営しましょう。

WordPress

文章を仕事にしていくという特性上「稼げているWebライター」の多くが、WordPressブログを運営しています。

WordPressブログとは、自分でレンタルサーバーを借りて設置するブログのこと。アメブロnoteなどのブログサービスは「集合住宅」の一室を借りるようなものですが、WordPressブログ「一軒家」を持つようなものです。

家に例えると、WordPressブログの方がDIY(外観カスタマイズ)も自由にできますし、商売(広告掲載)をしても怒られませんし、何より退去のリスク(サービス閉鎖)がありません。

費用はかかりますが、レンタルサーバー代が月額1,000円程度、独自ドメイン代が年額1,500円程度(レンタルサーバーによっては無料のことも)。今後のことを考えれば安いものですね。

特に理由がなければ、この「WordPressブログ」を立ち上げて運営してポートフォリオを作っていきましょう。

Wix

Wixは、無料でホームページを作成できるサービスです。しかも豊富なデザインテンプレートが用意されており、そこにはポートフォリオ用のものも揃っています。

もちろんブログ記事を更新していくこともできますので、簡単にオリジナリティのあるブログを作成したい場合はWixもおすすめです。

基本的には完全無料で利用できて、少し月額費用を支払えば広告を外すこともできます。

note

noteは最近人気のブログプラットフォーム。簡単に有料記事を作れたり、定期購読サービスを運用(審査あり)できたりしますので、まさに「文章」を商品にしていきたい方に人気のサービスです。

Amazonのアフィリエイトも掲載できますので、簡単な物販記事なら収益化も期待できますが、アクセス解析などのスキルはほぼ身につきません。またブログサービスという特性上、検索順位も上げにくい(上がっても自分の実績にはならない)ため、SEO対策に関するPDCAも回しにくいのがデメリットです。

これまでに経歴を拝見した方の中では、ブログを運営しているWebライターの1割〜2割くらいがnoteをポートフォリオにしている印象です。

「どうしてもWordPressは難しいから書くことに集中したい」という方は、noteを利用してみると良いでしょう。

Webライターがブログを書くときの注意点

最後に、Webライターがブログを運営する上で注意しておきたいことをまとめておきます。

好き勝手に書いていると、ライターとしてはかえって逆効果になる可能性もあります。

あくまで「Webライターとしてのスキルアップ & ポートフォリオ構築」という目的を忘れず運営していって下さい。

文章が乱れていると逆効果になるため注意

駆け出しWebライターのプロフィールを拝見した際に「ブログが足を引っ張っている」と感じるケースがあります。

「根本的なスキルが追いついていない状態で仕事を獲得しようとしている」とも言い換えられますが、とにかくブログの記事を見たときに「こんな文章レベルの人には任せられない」と判断するケースも少なくありません。

ただブログを運営すればいいというわけではなく、綺麗でわかりやすい文章を書いて「Webライターとしてのスキルをアピールする場」として利用するのが正解です。

ネガティブなプロフィールは避けた方が無難

またブログを拝見した際に「脱社畜」とか「ブラック企業がどう」みたいなプロフィールにしてある方が散見されます。その場合、クライアントによっては発注を躊躇されることがあるかもしれません。

私の個人ブログも似たようなテーマは取り扱っていますが、あくまで根本的にはポジティブにまとめるべきであり、負のオーラを漂わせるのは逆効果になります。

できるだけポジティブに、仕事や生活、Webライティングを楽しんでいるようなプロフィールを設定しましょう。

良くも悪くも「まとも」なブログがベター

総合的に考えたときに、Webライターは「安心してみれる、まともな価値観をもとに書かれたブログ」を運営するのがベターです。

Webライターに限らない話でもありますが、誰かの悩みを解決するための文章を書く上で「まともな思考や価値観である」ということはとても大切。

例えば「政治的な思想が強い」「宗教の臭いがする」「特定のニッチな団体に偏向して肩入れしている」といったブログは、少なくともWebライターのポートフォリオとしては避けるべきです、

法律を守るのはもちろんですが、世間の多くの人から安心して見てもらえるブログを運営していきましょう。

Webライターならブログを書こう

Webライターにとって、ブログは生命線にもなり得ます。

ポートフォリオとしても、スキルアップの場としても、副収入を得る手段としても優秀ですので、ぜひブログを運営していきましょう。

良いブログを運営して、クライアントから引っ張りだこなWebライターを目指していって下さい。

テーマを作りました

「シンプルすぎるWordPressテーマ」がコンセプトの無料WordPressテーマを制作しました。

自作・カスタマイズを前提としたテーマになっています。テーマ制作の学習やベーステーマに興味がある方は、ぜひ活用してみてください。

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