当記事では、記事作成を発注する方法について解説していきます。
自社でディレクションできる場合は、フリーライターに依頼するのがポピュラーな方法です。ライターの選考やマニュアルの作成、検収体制の整備などが必要ですが、長い目で見るとコストを抑えられますし、自由度高く記事を制作してゆけます。
一方、社内でディレクションをする体制の構築が難しい場合は、記事作成代行サービスを利用するのがお手軽です。
今回は「ライターに依頼する場合」と「記事作成代行サービスに依頼する場合」に分けて情報をまとめましたので、外注される際にお役立てください。
記事作成の発注方法
記事作成を発注する方法は、大きく分けて2種類。フリーライターへ発注する方法と、記事作成代行業者へ依頼する方法に分かれます。
まずは記事作成発注の全体像を知っていただくために、それぞれどのような流れになるのか解説していきます。
フリーライターへ発注する方法と流れ
フリーライターへ記事作成を発注する際は、以下の流れになります。
まずは自社で、ライターへ発注する際のマニュアルを用意します。
マニュアルを用意しておくことで記事のクオリティを担保しやすくなるほか、ライターへ修正依頼を出す際の基準にもなります。マニュアルという基準がなければ、不毛な修正依頼を繰り返すことになりかねません。
最低限、基本的な表記ルールを定めて、執筆マニュアルとしてまとめておきましょう。
準備が整ったら、ライターを募集します。
仕事内容や報酬額を決めて募集を出し、応募を待ちましょう。
次に、応募してきたライターを選考します。
まずはライタープロフィールや提案文、サンプル記事などを参考に絞り込み、最終的にはテストライティングをして、内容が良かったライターにだけ正式に依頼していく流れが基本です。(※テストライティングでも、一般的に報酬は出します)
求めているスキルを持ったライターを選びましょう。
良いライターが見つかったら、仕事内容のすり合わせをして契約を結びます。
NDA(秘密情報保持契約)、業務委託基本契約、業務委託個別契約の3点を結んでおくのが一般的。細かい契約はせずに依頼することもありますが、やはり契約を交わしておいた方がお互いに安心です。
ライターとの契約が終われば、実際に執筆依頼を出していきます。
依頼する対策キーワードや、記事構成作成の有無、入稿方法や修正の有無など、依頼内容を明確にして発注しましょう。
原稿が納品されれば、その記事を検収します。
コピペされたものではないか、誤字脱字がないかなど、執筆マニュアルとも照らしながらチェックする作業です。もし修正が必要な点があれば差し戻しをして、問題なければ受領します。
一般的に、ライターへの報酬は後払いになります。
納品後は事前に定めた支払サイトで報酬を支払って完了。継続して発注する場合は、同じ工程を繰り返してゆきます。
記事作成代行サービスへ発注する方法と流れ
次に、記事作成代行サービスへ発注する流れを解説します。
まずは記事作成代行サービスを探します。
評判や料金、サービス内容などを比較して選びましょう。
良さそうな記事作成代行サービスを見つけたら、見積もりを取ります。場合によっては数社に連絡をして、もっとも良い仕事をしてくれそうなところに依頼しても良いかもしれません。
内容を打ち合わせて、依頼して大丈夫そうか確認しましょう。
依頼したい記事作成代行サービスが決まれば、正式に記事を発注しましょう。
SEO記事であれば、対策キーワードと掲載メディアを伝えれば良きように書いてくれるところがほとんどです。キーワード選定やメディアプランニングに対応してくれるところもありますので、事前に相談してみてください。
記事が納品されたら検収しましょう。
とはいえ誤字脱字などの基本的な部分はサービス側でチェックして納品されますから、あとは求める記事内容になっているか確認する程度です。
問題なければ受領して、もし修正して欲しい点があれば相談しましょう。
受領が終われば、規定の料金を支払って完了です。サービスによって前払い・後払いも変わりますが、その点も含めて比較検討してみてください。
フリーライターに発注する場合と比べると社内の仕事がほとんどなく、気軽に発注できるのが記事作成代行サービスのメリットです。
記事作成の発注先の探し方
それでは、実際に記事作成の発注先を探す方法をご紹介します。
クラウドソーシングでライターを探す
フリーライターを探す場合に、もっとも簡単な方法がクラウドソーシングを利用することです。
クラウドソーシングとは、仕事を探しているフリーランスと、仕事を発注したい企業を結ぶマッチングサービスです。有名どころの「クラウドワークス」や「ランサーズ」といったサービスには、沢山のフリーライターが登録していますから、その中で募集を出せばすぐにでもライターを集められます。
ただし契約や支払いもクラウドソーシング内でおこなう必要があり、手数料が発生する点に留意が必要です。一般的に、ライターへ支払う報酬額の10〜20%程度の手数料が必要です。
ブログを書いているライターを探す
発注したいと思っている記事ジャンルでブログを書いているライターを探す手もあります。
対策したいキーワードで上位表示しているブログがあれば、そのブロガーのプロフィールなどをみて、記事の執筆依頼を受け付けていないか確認してみてください。はっきりと書かれていなくても、問い合わせれば対応してもらえる可能性はあります。
とはいえブロガーとライターにはまた少し違った能力が要されますので、そのブロガーが良いライターなのか見極める目が必要です。
検索で記事作成代行サービスを探す
記事作成代行サービスは、検索すればたくさん出てきます。その中から内容を比較して、サービス内容や料金が丁度良いものを選びましょう。
料金の安さを重視している格安サービスもあれば、記事のクオリティを重視しているハイクラスのサービスまで様々です。依頼内容や予算に応じて、代行サービスを探してみてください。
記事作成依頼先の選び方と費用相場
次に、記事作成をどこに依頼するのか選ぶ方法と、かかる費用の相場をご紹介していきます。
基本的には、下記の基準で選ぶと良いでしょう。
フリーライターの選び方と費用相場
社内に記事制作のノウハウがある場合、ディレクションができる体制がある場合は、フリーライターへの依頼を検討してください。
依頼先のライターは、およそ下記の基準で選ぶと良いでしょう。
- 型通りの量産記事を発注したい = 初心者ライター
- 専門家に記事を書いてほしい = 専門ライター
- SEOライティングをお願いしたい = SEOライター
初心者ライター|文字単価0.5円〜
駆け出し・初心者のフリーライターに依頼する場合は、文字単価0.5円〜1円ほどが相場です。
大幅な修正が必要なことを前提として、とにかくライターに支払うコストを抑えたい場合におすすめです。また、とにかく型が決まっていて量産するタイプの記事を入れていきたい場合にも最適です。
ただしオリジナリティのある良い記事を公開したい場合には、あまり向かない発注先です。
各分野の専門ライター|文字単価2円〜
各分野の専門ライターになると、だいたい文字単価2円〜5円程度が相場です。
例えばトレーニング記事をプロトレーナーに依頼する場合や、労務に関する記事を社会保険労務士に依頼する場合など。専門家に記名で執筆してもらうことで、メディア自体の権威性を上げることにも繋がりますので、ジャンルによっては積極的に検討していきたい依頼先です。
SEOライター|文字単価3円〜
SEOライティングを専門としたプロライターの場合、文字単価3円〜7円程度が相場です。
本当にSEOの知識があるライターなのか見極める目は必要ですが、場合によっては記事のリライトやキーワード選定までお願いできることもあり、外部の編集者候補としても検討できます。
記事作成代行サービスの選び方と費用相場
社内に記事制作のノウハウがない場合や、ディレクションをするリソースが確保できない場合は、記事作成代行サービスに頼むと良いでしょう。
下記のような基準で選んでください。
- 型通りの量産記事を発注したい = 格安の代行サービス
- SEOライティングをお願いしたい = 一般的な代行サービス
- インタビュー記事を制作したい = その他専門の代行サービス
格安の記事作成代行サービス|文字単価2円〜
格安の記事作成代行サービスには、文字単価2円〜4円ほどで依頼できます。
サービス内にディレクターがいるので丸投げできることがほとんどですが、抱えているライターは文字単価0.5円〜の初心者であることが多く、記事のクオリティにはさほど期待できません。
とにかく多くの記事数を発注したい場合に検討してみてください。
一般的な記事作成代行サービス|文字単価6円〜
一般的なSEOに強みがある記事作成代行サービスには、文字単価6円〜10円ほどで依頼できます。
SEOに強みを持っていることが多く、抱えているライターも粒揃いであることがほとんどです。とはいえサービスによってクオリティはピンキリですから、制作実績や抱えているライターのプロフィールなどをよく見て選びましょう。
とはいえ発注してみなければ分からない部分が多いため、まずはいろいろなサービスに数記事ずつ依頼してみて、一番良かったところに継続発注する方法もあります。
専門分野のある記事作成代行サービス|文字単価7円〜
各種専門ライターを抱えている代行サービスや、インタビュー記事にも対応している代行サービスには、文字単価7円〜15円ほどで依頼できます。
求める記事ジャンルやサービス内容によっても大きく変わりますので、求めるサービスを受けられる代行業者を選びましょう。
記事作成を発注する際の注意点
それでは、記事作成を発注するときに注意しておきたいことをまとめました。
記事発注の目的は明確に伝える
記事は、書く目的によって内容がまったく変わってきます。記事を発注する際には、そのメディアや記事でなにを成し遂げたいのか、明確に伝えられるようにしておきましょう。
例えばブランド認知を広めたいのか、問合せを獲得したいのか、それが違うだけでも記事内容は変わってきます。
目的が明確でない場合、無駄なコミュニケーションが増えることに繋がりますから、発注先と良い関係を築くためにも整理しておきましょう。
修正基準は事前にすり合わせる
記事はこれといった正解のないものですから、修正依頼をするときは「基準」を明確にしておくことが大切です。
例えば「なんとなく構成が気に入らない」などの理由で修正を依頼すると、どこをどう修正すれば良いのかわからず、関係性の悪化を招きます。結果的に中途半端な仕事になってしまうかねませんので、最初に合格基準を擦り合わせておくことをおすすめします。
安さだけで選ばない
記事発注の界隈では、割と「安かろう悪かろう」が通じます。初心者ライターは安く、プロライターは高いのが当たり前の世界ですから、品質を求めるならある程度の費用を見込んでおきましょう。
低品質な記事を大量に入れたところで、昨今のSEOではあまり効果も見込めませんから、総合的なコスパを検討することが大切。
とはいえ「高かろう良かろう」とは限らないのも、発注先選びの大変なところです。まずは少量ずつ発注して、良いライターや代行サービスにだけ継続して依頼していくことをおすすめします。
記事の発注は目的を大切に。
記事を発注するときに、記事を公開することが目的になってしまってはいけません。
そもそもは「集客」や「成果アップ」のために記事を発注するはずですから、それを実現できるところへ、必要なだけ発注しましょう。
良いライターや代行サービスを見つけて、素敵なメディアを作っていってください。