ライターと契約する方法は?必要な契約書や注意点を解説

今回は、ライターと契約する方法について解説していきます。

フリーライターに仕事を依頼する際、書面を交わさずお願いすると、お互いにデメリットが発生する場合があります。最低限の契約は交わしておいた方が互いに安心ですから、基本的な内容を押さえておきましょう。

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\ この記事を書いた人 /

たくろー
Webディレクター
ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

ライターとの契約が必要な理由

ライターとの契約では、主に報酬や業務範囲、著作権の取り扱いなどについて取り決めることになります。

もしも「1記事2万円でお願いします」という口約束だけで依頼をした場合、ライター側は本当に報酬を支払ってもらえるのか不安で仕方ありません。

また発注側に著作物の権利が移ることを明記しておかなければ、ライターが執筆した記事の著作権を主張し、別のメディアでも公開されてしまう可能性がゼロではありません。

後々変なトラブルが起こらないよう、最低限の契約を交わしておくのが通例になっています。

ライターとの契約に必要な契約書

ライターとの契約には、だいたいの場合下記の3点が使われます。

  • 秘密保持契約書(NDA)
  • 業務委託基本契約書
  • 業務委託個別契約書

NDAの内容は、業務委託基本契約に含めることもありますが、おおまかにはこの3点だと考えておいてください。

秘密保持契約書(NDA)

NDA(秘密保持契約)は、第三者に秘密を漏らさないよう口止めするために結ぶ契約です。

ライターを雇った場合、例えば執筆マニュアルや記事構成の作り方、SEOに関する取り組みなどについて共有することがあります。それらを不用意に公開されてしまったり、別の企業への手土産として渡されてしまったりすると、せっかく社内に貯めたナレッジが流出してしまうことに繋がります。

自社の情報を不用意に漏らされないために、NDAを締結しておくことが大切です。

業務委託基本契約書

業務委託基本契約書は、依頼する仕事のすべてに共通する契約内容を盛り込む書類です。

例えば以下のような内容を記載します。

  • 業務範囲
  • 納品までのフロー
  • 契約期間
  • 契約更新・解除に関する規定
  • 著作物の権利についての規定
  • 秘密保持契約(別途書面を用意しない場合)

業務委託個別契約

業務委託個別契約は、業務ごと、または期間ごとに結ぶ契約書です。

以下のような内容を記載します。

  • 業務委託料
  • 納期
  • 支払日

ライターと契約する方法

ライターと契約する方法は、大まかに3種類です。いずれかの方法で契約を結びましょう。

自社で契約書を用意して契約する

もっとも一般的なのが、自社で契約書を作成し、互いに捺印して契約を交わす方法です。

紙でやり取りをすることもあれば、PDFファイルで送って捺印してスキャンして返送する、といったケースもあります。

コストかけたくない場合にもっとも簡単な方法ですが、契約ライターが増えてくると、きちんと管理担当がいなければ管理が本雑になる可能性があります。

電子サインで契約する

最近人気になっているのが、電子サインサービスを活用して契約する方法です。

書式をクラウド上に用意しておき、互いにログインして契約に同意することで、ある意味では電子サインサービスが互いの身元を保証してくれるような仕組みになっています。

管理画面で一元管理できますから、多くのライターを雇う場合や、できるだけ書式を用意する手間をかけたくないときにおすすめです。

有名どころは「GMOサイン」などで、月に5件まで無料で使えるフリープランもあります。

クラウドソーシングで契約する

とにかく簡単に済ませたい場合は、クラウドソーシングサービス内で契約する方法もあります。

手数料は取られるものの、ライター募集や契約、支払い手続きがすべてサービス内でできてしまいますので、面倒な手続きが必要ありません。とくにクラウドワークスランサーズが有名で、フリーライターがたくさん登録しています。

まったくライターを雇ったことがない場合は、直接契約する前に一度クラウドソーシングでライターに依頼してみて、流れを理解しておくと良いかもしれません。

ライターとの契約で注意したいポイント

ライターと契約する際には、下記のポイントに注意してみてください。

契約書の管理・保管に注意

これまであまり契約書を交わしたことがない場合は、契約書の管理や保管方法にも注意してください。

個人情報が含まれるものですから、施錠できる場所に置いておくのが適切です。もしも紛失してしまったり、どこかに置き忘れたりしてしまっては、ライターの個人情報を流出させることにも繋がります。

不安であれば、基本的には電子サインを使っておくのがおすすめです。

細かく盛り込みすぎない

「契約書」と聞くと厳格なものを想像するかと思いますが、盛り込むのは最低限度にしておくのがおすすめです。

内容が細かすぎると、ごく決まった業務しかお願いできなくなる可能性があります。ライターの裁量が少なくなりすぎると、かえってスキルを活かした良い仕事ができなくなるかもしれません。

とくに守りたい事項だけを洗い出して、必要最低限の内容で作成することをおすすめします。

ライターの責任を重くしすぎない

ライターが故意に情報を流出させるような行為は制限しておきたいところですが、それ以外の事項で重すぎる責任を持たせる必要はありません。

例えば納品できなかった場合に無制限の賠償責任を負わせるような契約では、ライター側から考えると恐ろしすぎます。例えば事故や急病で納品できなくなることもあるでしょうから、ある程度フレキシブルに対応できる内容にしておきましょう。

(万が一きちんと納品してくれないようなら、次から依頼しなければ良いだけです)

あまりにライターから見て不利な契約であれば、キャンセルされてしまうこともあります。お互いに納得のいく内容で締結することをおすすめします。

ライターとの契約はお互いの安心感になる

ライターとの契約は、自社だけでなくライターのためにもなるものです。お互いに安心して仕事をしていくうえで、必要な契約は結んでおきましょう。

お互いに納得のいく契約を交わして、ライターと良い関係性を築いていってください。

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この記事を書いた人

ライティングから編集、校正、ディレクション、SEO対策、アクセス解析、撮影、画像編集、Web制作と、なんでもやってるwebディレクターです。
現在はIT企業でインハウスSEO担当兼、メディア運営責任者・編集者として働きながら、札幌でWebライティングの講師として活動。「良いWebライターが増えれば仕事が楽になるなぁ」と思いながら、一人でひっそりと文亭を運営中。著書『Webライターが書いてはいけない文章28選』

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